ごめん母よ

いいかげん母に叱られましたよ。「あんたはラーメンズとかじゃなくてリアルに好きな人はおらんのか」と。いやね、母。いても言わないよ、わたしゃ。自分の中にあることを周りに出したくないんだよ私は。プライベートな領域を多く持っていたいのよ。こうやって私が隠すとあなたは寂しがって、何年か振りに日本に帰ってきた私の友人に「あの子、何も話してくれなくて何だか寂しいの」と漏らすんだ。そんな事を漏らされた友達が、私と母の居る席で「こいつ、彼氏いないとか嘘ですよ。私二人知ってますもん。何で隠しとるんやてお前ー」と岐阜弁を多用しながら母に暴露した過去(今年の夏の出来事)があろうとも、私は何も言わない。黙秘だ黙秘。


ごめんよ母。いいかげん心配になったんでしょう?娘がどこぞの男にうつつをぬかしているのかと思ったら、片方はのっぽでもう片方はもじゃもじゃ。そんな人たちを追い掛けて観るがために極貧生活をし、休日にひとり旅。デートかと期待したらば、手に握り締めるは一人分のチケットと切符。綺麗な服には目もくれず、目指すは舞台。そんな娘がまた心をときめかしている!次こそは男だな!クリスマスも近かったし、絶対そうだ!最近化粧もするようになったし、携帯も多く触ってるわ!間違いない、次こそはリアル彼氏だ!・・・ぶへへ、残念だったな母!私がときめいているのは北海道のもじゃもじゃさんがいる5人組とそこの社長だ!化粧するようになったのはバイトがあるからで、携帯を触るのはCUEダイアリーが気になるからだ!残念だ、ああ残念。心配をかけましたな。でも安心してください。あなたが「おや?この男ではないのかお主。好いとる男とは」と心の中でにらんでいらっしゃる方が、私の大切な人ですからね。勘は当たっていますよ、母。